日本ディレクション協会が設立された理由と大切にしていること ディレ協代表理事 鎌田 麻三子

こんにちは。広報部部長のまっつんです。

突然ですが、「日本ディレクション協会」のイメージってどんなものですか?

  • ディレクターが集まっているようだけど、何をしているのかは詳しく知らない
  • イベントの告知をFacebookのフィードでよく見かける

とか……そんな感じですかね。

ディレ協の活動がもうすぐ4年目になるので、今回は改めて

  • なぜディレ協はできて、一体どういう活動をしているコミュニティなのか。
  • ディレ協で活動している人は、なぜ参加したのか。

など、ディレ協の中で活動している人に聞いてみようと思います。

今回は初回なので、「ラブ大事」が口癖の、日本ディレクション協会代表理事の鎌ちゃんこと鎌田 麻三子(かまた まみこ)さんにインタビューしました。

鎌田さんはディレ協の立ち上げメンバーということで、設立のきっかけやディレ協が大切にしていることなどを話してもらいました。

ディレ協ってそもそもなぜできたの?

──まずは、日本ディレクション協会(以下、ディレ協)ができたきっかけを教えてください。

4年ほど前、ディレクター友達で飲み友達でもあった助田 正樹 (すけだ まさき)さんといつものように飲んでいた時に、「ディレクターのためのコミュニティってあったら良くない?」と相談したのがきっかけです。

というのも、当時は業界的に今よりもっとディレクター同士のつながりがなくて。

  • プロジェクトのことでひとりで悩んでる。だけど相談できる知り合いがいない
  • 肩書き上はディレクターって名乗ってるけど、ディレクターの役割の定義がわからない
  • 知見やノウハウが属人化している。だから、みんな自己流でやるしかない

……みたいな状態で、困ってるディレクターがばかりだったんです。だから少しでも相談できる場所や、つながりが広がればいいなと思っていて。実際、私自身も悩んでいました。

助田さんもそういう経験をしてきたディレクターだったし、ディレクターのつながりの必要性を感じていたから、すぐ「いいね!やろう!」と言ってくれて……そこからどんどん進んでいった感じです。

──なるほど。その後、具体的にはどのように広がっていったんですか?

助田さんが、Webディレクター向けのオンラインマニュアル『ディレクターズマニュアル』を書いている、会長の中村 健太(なかむら けんた)さんを誘ってくれました。

同じタイミングで、ディレクターのつながりに課題感を感じていた、小嶋 裕亮(こじま ゆうすけ)さんや高瀬 康次(たかせ やすじ)さんが参加してくれ、まずは勉強会をしてみました。

当時Webディレクター向けの勉強会は高くて、受講料2〜3万円が相場だったのですが、ディレ協では誰でも参加しやすくなるよう、受講料3,000円という設定にしたんです。
それが、今も続いている「0からのWebディレクション講座」の原形になります。

その後も、勉強会やミートアップ(交流会)などのイベントを継続的に開催して、みるみるうちにディレクターの輪は広がっていきました。特にミートアップはいつも盛況で、みんな夢中で話していたら4時間とか5時間経っているなんてことも、度々ありますね(笑)。

今振り返ってみると、それだけディレクターのみんなが悩んでいたし、ディレクター同士の横のつながりをたくさんの人が求めていたのだと思います。

ディレ協は、みんなと一緒に作るコミュニティ。

──あらためてうかがいますが、ディレ協ってどんなコミュニティなのでしょうか。

ひと言で説明すると、「ディレクターの地位向上のために活動をしているコミュニティ」です。

ディレクター同士のつながりが少しでも生まれる場を増やして、ディレクターの人が笑顔になれるようにしたい!そんな気持ちで活動してます。

2016年2月現在、コミュニティが発足してからもうすぐ4年目。勉強会やミートアップなどの企画・運営などに携わるコアメンバーがだいたい30〜40人ぐらいいて、拠点は、東京・大阪・福岡にあります。現在もどんどん全国に活動が広がっています。

具体的な活動としては、Webディレクター向けの基本的な勉強会やミートアップはもちろんのこと、最近では女性の働き方やキャリアに関してのセミナーなど、現場のディレクターやディレクションに関わることであれば何でも取り組んでいます。

オンライン上でも、第一線で活躍する現場のディレクターたちが情報共有やお悩み相談ができる「ディレクターズフォーラム」というFacebookグループも運営しています。みなさん、ぜひ参加してください!(宣伝です、笑)

──ディレ協は、どのように運営しているのですか?

組織構成としては、勉強会の企画・運営などをメインに活動する「講習部」、Webサイトの運営や記事作成などを行う「広報部」、ミートアップの手配や当日運営を行う「宴会部」、告知ページのデザインなどを行う「制作部」という、役割ごとの部を設置しています。さらに、それらの部を取りまとめる「事務局」があります。

そして、各部の部長と副部長、事務局のメンバーが集まって月に1回「事務局会」という会議を開催し、ディレ協全体で各部が進めているプロジェクトについて話し合います。

そこで共有したり話し合ったりした内容をもとに各部で「部会」を開き、それぞれのプロジェクト(勉強会や交流会)を進めていく流れです。

ちなみにプロジェクトは、やりたい人が手を挙げて企画や参加ができる仕組みです。

ディレ協内で所属している部や役割、所属している期間などは関係なく、「やりたい!」という気持ちがあればどんどん進めてOKです。

もしプロジェクトで何か困ったことがあれば、事務局会などでみんなで一緒に考えながら、進めていきます。気軽に相談ができる仲間がいるのは、とても心強いです。

──「事務局会」というのは会社の会議とはちょっと違う気がするのですが、どのように進めるのでしょう。

ディレ協は会社のように上司やクライアントがいるわけではないので、「ディレクターのために何ができるか」を考えて、みんなで話し合って決めます。

「やりたいことが思いつかない」という人に私がよく言っているのは、「自分が仕事で困っていることや、こうしたらいいと思うことを、まずは企画のスタートにしてみるとどうかな?」って言ってます。

大事なのは多様性と対話。鎌田さんが考えるディレ協のスタンス。

──ディレ協で大切にしていることを教えてください。

私は、「多様性」と「対話」が重要だと思っています。

実際、事務局会やMTGでは、いろんな意見が出て、そのぶん深く話し合うことができました。立場や考え方が違っても排他的にならないメンバーたちがいるから、たくさんの人がディレ協に参加してくれるのだと思います。

また、参加の仕方も選択できるようなコミュニティでいたいと考えています。

  • どうしても仕事が忙しいけど、ディレ協で何かしたい
  • 休日は家族と一緒にいたいけど、活動に参加してみたい
  • 遠方に住んでいて、なかなか参加できない

……などの理由もあると思うので。だからチャットワークやSkypeなどのツールも上手に使って、できるだけ参加できるやり方にしたいと思っています。

──これからの活動について教えて下さい。

もっと、地方のディレクターのために活動をしたいです。

東京だけでなく、今拠点のある大阪や福岡、またその他にもまだまだ困っているディレクターがいるはずなので、困っているひとりでも多くのディレクターが笑顔になれる場を作っていきたいと思います。

──鎌田さん、ありがとうございました。
いつも笑顔で明るく場を盛りあげてくれる鎌田さんなのですが、それは熱い思いがあるからこそなのだと感じられました。

もし「ディレ協をもっと知りたい!興味がある!」という方はぜひご連絡ください!

この記事を書いた人

まっつん